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林田力 東急不動産だまし売り裁判14控訴審

林田力『東急不動産だまし売り裁判14控訴審』は東急不動産消費者契約法違反訴訟アルス東陽町301号室事件の控訴審を取り上げたノンフィクションである。東急リバブル・東急不動産は不利益事実(隣地作業所の建替え、騒音の発生)を隠して新築マンション・アルス東陽町301号室をだまし売りした。
原告は消費者契約法第4条第2項に基づき売買契約を取消し、売買代金の返還を求めて提訴した。一審東京地方裁判所平成18年8月30日判決(平成17年(ワ)第3018号)は東急不動産の不利益事実不告知を認定し、東急不動産に売買代金全額の支払いを命じた。
東急不動産のマンションだまし売りが紛れもない消費者契約法違反であることが東急不動産だまし売り裁判によって明らかにされた。この判決は不動産売買契約が消費者契約法によって取り消されたリーディングケースであり、先例を切り開いた原告は先駆者となった。
しかし、一審判決を受け入れよとの原告の思いも虚しく、東急不動産は無反省にも東京高裁へ控訴した。東急不動産は控訴趣意書を提出したが、その内容は一審判決が明確に否定した主張の焼き直しに過ぎなかった。一審において原告側は東急不動産の主張に逐一反論し、徹底的に潰した。しかし控訴趣意書は有効な再反論を行わず、原告側の主張立証に沈黙するばかりであった。
東急不動産の控訴に対し、原告側はアルスの構造設計者であるアトラス設計・渡辺朋幸が一級建築士資格を持たない無資格者であるとの新事実を入手し、附帯控訴も準備した。東急リバブル東急不動産の詐欺的商法は動かし難い事実であった。
この東急不動産だまし売り裁判は分譲マンション購入検討者を震撼させた。日照がなくなるマンションをだまし売りされた消費者の怒りは万人が共感できるものである。消費者の怒りは、真冬の日差しがどれだけ暖かいものかを思い出すだけで理解できる。
東急不動産だまし売り裁判が追求したものは、道は険しくても決して濁ることのない真実であった。東急不動産だまし売り裁判では様々な問題が浮かび上がった。それらをかき集めて、適切な並べ方をすれば東急リバブル東急不動産の問題を把握できる。
『東急不動産だまし売り裁判』はマスメディアでは中々うかがい知ることができない東急不動産だまし売り被害者の生の証言を聞くことができる貴重な書籍である。不動産トラブルは『東急不動産だまし売り裁判』のような告発本を読まなければ実態がつかめない。そのために不動産業者選びが難しくなっている。
『東急不動産だまし売り裁判』のインパクトは巨大である。東急リバブルや東急不動産のマンションだまし売りは今に始まったものではない。それでも『東急不動産だまし売り裁判』は東急リバブルや東急不動産への批判の強さという点で従前とは異なったインパクトを与えている。分譲マンション購入検討者の意識は『東急不動産だまし売り裁判』によってガラリと変わった。マンション購入検討者は『東急不動産だまし売り裁判』を読むことで悪徳不動産業者が跳梁跋扈していることを知り、不動産業者選びに役立てることができる。
欠陥マンションにNOを突き付けるためにも『東急不動産だまし売り裁判』は広めたい書籍である。『東急不動産だまし売り裁判』を活かして、欠陥マンション反対の輪を更に大きく広げていこう。

【書名】東急不動産だまし売り裁判14控訴審/トウキュウフドウサンダマシウリサイバン ジュウヨン コウソシン/The Suit TOKYU Land Corporation Fraud 14 Appeals Court
【著者】林田力/ハヤシダリキ/Hayashida Riki
【既刊】『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』『東急不動産だまし売り裁判購入編』『東急不動産だまし売り裁判2リバブル編』『東急不動産だまし売り裁判3』『東急不動産だまし売り裁判4渋谷東急プラザの協議』『東急不動産だまし売り裁判5東京都政』『東急不動産だまし売り裁判6東急百貨店だまし売り』『東急不動産だまし売り裁判7』『東急不動産だまし売り裁判8』『東急不動産だまし売り裁判9』『東急不動産だまし売り裁判10証人尋問』『東急不動産だまし売り裁判11勝訴判決』『東急不動産だまし売り裁判12東急リバブル広告』『東急不動産だまし売り裁判13選挙』
『東急不動産だまし売り裁判訴状』『東急不動産だまし売り裁判陳述書』『東急不動産だまし売り裁判陳述書2』『東急不動産だまし売り裁判陳述書3』
『東急大井町線高架下立ち退き』『東急不動産係長脅迫電話逮捕事件』『東急コミュニティー解約記』『裏事件レポート』『ブラック企業・ブラック士業』『絶望者の王国』『歌手』
『二子玉川ライズ反対運動1』『二子玉川ライズ反対運動2』『二子玉川ライズ反対運動3』『二子玉川ライズ反対運動4』『二子玉川ライズ反対運動5』『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』『二子玉川ライズ反対運動7』『二子玉川ライズ反対運動8』『二子玉川ライズ反対運動9ブランズ二子玉川の複合被害』『二子玉川ライズ反対運動10』

東急不動産敗訴判決
コンシューマライゼーション
原告への質問
クオリア門前仲町
不利益事実不告知
だまし売り契約
不誠実な対応
東急不動産の無礼
提訴
東急不動産の無反省
東急不動産の敗北
悪徳不動産営業の苦悶
役員への報告
勝訴記念パーティー
東急不動産の控訴
仮執行宣言
控訴状送達
控訴趣意書の無礼
控訴趣意書の無内容
控訴趣意書の非常識
附帯控訴
控訴審第一回口頭弁論
東急不動産だまし売り裁判と公務災害認定裁判

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東急不動産消費者契約法違反訴訟控訴審

第5回口頭弁論

第5回口頭弁論は2006年6月28日13時半から東京地裁502号で開かれた。長かった審理も遂に結審を迎える日が来た。法廷はどちらから見ても水平が保たれている場所である。当事者が一消費者であっても大企業であっても何人の弁護士に委任しようと、テーブルの大きさや形が変わる訳ではない。

被告代理人は本日も井口寛二弁護士のみである。弁護士を三人も付していながら最後まで井口弁護士しか出廷しなかった。井口弁護士は原告代理人に挨拶してきたものの、義務感だけで口にしていることは明白であった。

被告側の傍聴人は関口冬樹、大島聡仁、井田真介(アソシアコーポレーション株式会社)であった。この連中には原告は心底ウンザリしていた。お馴染みの顔ぶれを見るだけでも吐き気がしてくる。映画「エイリアン」に登場するエイリアンはおぞましかった。しかし目の前の地球人の姿は更に気味が悪い。揃いのダークスーツ、何ヶ月も前から見せている、判で押したような冷笑交じりの傲慢な表情。

被告関係者は目が虚ろであった。まるでデスノートに登場する死神リュークの目であった。彼らほど頑迷で根性の腐った連中には今まで会ったことがなかった。襟首を掴まれ、怒鳴りつけられないだけでも感謝されたいくらいである。

悪徳不動産業者の頭を占領していたものは煮えたぎるような痛みだけであった。そしてそれを通して恐ろしい形が激しくぶつかってきた。何か醜怪なものが分裂し、焼けるように熱い酸がほとばしった。耳を打つ凄まじい音が聞こえ、メラメラと燃える炎に窒息させられそうになった。

東急不動産は最後まで責任ある立場の人間を出さなかった。下らない、取るに足らない、何の価値もない人間しか出さなかった。大島聡仁はアルスの建築にも関与していない人物である。大島や関口のような末端従業員にできることは一つもない。原告は一生に一度の買い物で東急不動産に騙し売りされ、屑物件をつかまされた。大島や関口のような末端従業員では、それをどうすることもできない。

原告は大島聡仁の目を睨みつけ、可能ならば文明国の環境が許す範囲で罵詈雑言を吐きかけてやりたかった。口を半開きにしたシケたチンピラ風情に舐められるいわれはない。鍵のかかった部屋で僅か五分間でも大島聡仁と二人きりにしてもらえれば謝罪でも土下座でも随意に引き出せる自信があった。

準備書面提出

原告は準備書面と書証(甲第44号証〜甲第51号証)を提出した。原告準備書面は気迫が漲り、論旨は秋霜烈日であった。全ての証拠が首尾一貫してつながり、説得力十分の主張を作り出していた。非の打ちどころのない誰が読んでも納得せざるを得ない主張であった。東急不動産の虚偽に満ちた主張は徹底的に潰された。

東急不動産は準備書面を提出した。東急不動産は三人の弁護士を付している。しかし準備書面に記名捺印している弁護士は井口寛二弁護士、野村幸代弁護士の二人だけである。上嶋法雄弁護士(アディーレ法律事務所)も被告代理人の筈であるが、名前が記されていなかった。

被告準備書面は恐ろしい程、嘘に満ちていた。事実を捻じ曲げた強弁である。黒にしか見えないものを、必死に白く見せようとしているだけである。その方法たるや読者を煙に巻き、その煙の中に置き去りにするようなものであった。読むだけで虫唾が走った。図々しいにも程がある。ビショビショの濡れ雑巾と同じで絞れば絞るほど、嘘という汚水が滴り落ちた。大企業意識をむき出しにし、相手をあげつらえば不幸極まりない結果に帰着するだけである。憎しみで満ちた器に、均衡を破るほどの新たな憎しみを注ぎ込むことになる。

被告準備書面の文体には簡潔さと抑制は見られず、間延びして荒んでいた。迷いと怖気と妄想と自己欺瞞が溢れ出していた。酷く動揺しながらタイプを打ったかのようにミスを連発していた。浅薄にして直ぐ尻の割れる御都合主義の一語に尽きる。率直に言って原告は、これ以上のものを期待していた。弁護士を三人も付すことができる大企業のことであるから、魔法のような主張が読めるものと考えていた。これほどまでに敵の戦術が無秩序で粗末ならば原告の勝利は確実である。

東急不動産準備書面の誤字

被告準備書面(2006年6月28日)3枚目には誤字がある。「永代信用組合」を「永大信用組合」と記載する。永大信用組合という名前の金融機関は存在しない。永代は永代橋がある通り、地名である。永代橋は帝都東京の門と呼ばれた橋である。ドイツライン川に架かっていたレマーゲン鉄道橋をモデルにし、現存最古のタイドアーチ橋かつ日本で最初に径間長100mを超えた橋である。準備書面の誤字は東急不動産の教養のなさを示している。

一方、大阪には永大産業という会社がある。床材やシステムキッチン等の住宅設備を扱うメーカーである。井口寛二弁護士はトステムの代理人を務めている。住宅設備関係の企業に詳しいために永大と誤ったのだろうか。

東急不動産、準備書面を当日の朝に送付

東急不動産が準備書面を原告代理人事務所に送付したのは当日の朝である。一週間前に送付することになっているにもかかわらず、東急不動産が送付したのは当日の朝10時40分であった。被告準備書面中には看過し難い真実と異なる主張が多数存在するが、原告に検討・反論の時間を与えない姑息なやり口である。唾棄すべき嫌がらせである。最後の最後まで相手の心証を害する応訴態度である。不誠実極まりない。

東急不動産は自らの行動によって引き起こされる事態について、どの程度展望を持っているのだろうか。当座の感情だけを優先させた行為ならば軽率と言わざるを得ない。民事訴訟の多くは和解で終結するのが実態であるが、その可能性を何ら考慮していないことが東急不動産の応訴態度から明白である。逆効果の戦略であることが誰の目にも明らかになっても、東急不動産は現実から目を背け続ける。「間違った戦略でも構わないから続けるんだ」と言わんばかりの姿勢を貫いている。

東急不動産は原告を単細胞の無知な人間の屑で、戦い続ける資金がないと見くびっている。これまでの東急不動産の応訴態度からも一目瞭然である。中身のない答弁書提出やデタラメな証拠、当事者尋問のドタキャン等、東急不動産の応訴態度は当初から不誠実極まりないものであった。そもそも訴訟にすることを求めたのは東急不動産の林正裕と大島聡仁である。原告の提訴は東急不動産の要望に歩み寄った結果であるにもかかわらず、東急不動産は卑劣な時間稼ぎを繰り返した。

現代日本に「悪人を弁護する弁護士も悪い」という論調が存在することは残念ながら事実である。弁護士の意義を正面から否定する論調であるが、東急不動産代理人が原審でとったような不誠実な応訴態度が横行するならば、その種の論調への支持が強まるのではないかと懸念される。弁護士にとって「依頼人を守るためには非情な人間になれる」と言われることは決して名誉なことではない。建築士が「優秀な偽装建築士だ」と誉められるようなものである。それとも東急不動産の代理人はモラルや良識を脇に置かなければ務まらないのか。

最初に被告準備書面が原告代理人事務所に送付されたのは前日の夜遅くである。夜遅くであるため、原告代理人が確認したのは翌日、即ち口頭弁論当日の朝である。ところが当日の午前10時40分に被告代理人事務所から再び準備書面が送付された。修正版との位置付けだが、修正箇所については説明がなかった。原告代理人が見比べたところ、修正版にはフッターに手書きで頁数が記載している点が相違するだけであった。

井口寛二弁護士の「女の子」発言

弁論当日、原告代理人が被告準備書面に手書きで頁数が書かれていることについて被告代理人に確認したところ、「女の子が頁数を書いた」と回答した。井口寛二法律事務所では秘書や事務員が「女の子」と呼ばれていることが判明した。

女性従業員に対し、「女の子」という表現を使う男性は時代遅れの男尊女卑的な考えが強い人と捉えられても仕方がない。現代は女性も男性と対等に肩を並べて働く時代である。海外ならセクシャルハラスメント(セクハラ)で訴えられるかもしれない。人権に敏感であるべき弁護士から女性蔑視的な発言がなされるとは残念である。

東急不動産消費者契約法違反訴訟結審

裁判長は双方当事者に対し、追加の主張立証がないことを確認した。その上で、審理の終結を宣言した。判決言い渡し期日を定めた。東急不動産による時間稼ぎもなく、あっさりと結審した。判決言い渡しは8月30日13時30分に東京地裁502号法廷となる。

弁論が終わると東急不動産側は急ぎ足で引き上げていった。これはいつものことである。一刻も早く法廷から逃げ出したいようであった。恐らく「何が失敗だったか」を話し合う先の見えない会議が待っているのであろう。

靖国参拝訴訟東京高裁判決

東急不動産消費者契約法違反訴訟アルス東陽町301号室事件結審の日は、靖国参拝訴訟東京高裁判決の言い渡し日であった(「憲法判断せず控訴棄却 首相靖国参拝東京訴訟」共同通信2006年6月28日)。そのため、東京地裁・東京高裁合同庁舎には大勢の原告関係者やマスメディアが詰め掛けていた。原告も東急リバブル東急不動産の騙し売りをアピールした。

靖国参拝訴訟は小泉純一郎首相及び東京都の石原慎太郎知事の靖国神社参拝は政教分離を定めた憲法に違反するとして、日韓の戦没者遺族らが国等に損害賠償を求めて起こした裁判である。小泉首相は2001年以降、年1回のペースで靖国神社参拝を続け、本訴訟の対象は初回の2001年8月13日の参拝である。この際、首相は公用車を使い、秘書官らを伴って「内閣総理大臣小泉純一郎」と記帳した。石原知事は2日後の終戦記念日に前年に続き参拝した。

この日は「29人の学生を釈放しろ!3・14法大弾圧救援会」がビラ配りをしていた。原告もビラ「牛込署による法大生A君への拷問許すな」を受け取る。

裁判の振り返り

原告は常に裁判の振り返りを行っている。東急不動産消費者契約法違反訴訟の一連の流れを振り返ると、東急リバブル東急不動産は実にいい加減な企業であるとつくづく感じる。元々いい加減だと感じていたが、ここまで酷かったとは、と呆れるしかない。 日本人は過去を振り返ることが不得手と軽蔑されている。目の前にある問題を解決することにばかり目を奪われてしまう。都合の悪い事実はなかったことにする東急リバブル東急不動産はその最たるものである。東急不動産消費者契約法違反訴訟に関するファイルは四冊に増えていた。原告は何度も資料を眺めては「自分のしていることが分かっているのか」と自問した。

騙し売りを平然と行った東急不動産に対する怒りは木星の質量に匹敵する程、大きなものである。身震いが止まらない程である。言葉では言いあらわせられない怒りである。東急不動産に正義の鉄槌を下してほしいという気持ちだけに突き動かされ、口頭弁論に臨んできた。訴訟に協力してくれた多くの方々のためにも投げ出すつもりはない。できるだけのことをしよう、判決が言い渡された瞬間に悔いが残らないことだけはしておこうと駆け回った。今はやるだけのことをしたという気持ちである。

東急不動産騙し売り訴訟判決言い渡し

東急不動産騙し売り訴訟の判決は2006年8月30日13時30分から東京地方裁判所502号法廷で言い渡される。東急不動産を相手に訴訟手続を薦めることは果てのない泥沼にズブズブと足をとられ、両手で片足を引き抜き、次に別の片足を引き抜き一歩前進するようなものであった。しかし遂に審判の日が来た。原告が東急不動産から正義を受け取る機会は本日の他にない。それ故、今日は原告にとってすこぶる重要な一日である。

原告は東急不動産の騙し売りに対し、当然に大きな精神的衝撃を受けた。東急不動産の暴挙に対しては強い怒りを抱き、消費者契約法違反訴訟を提起した。その後、全国の多くの方々の熱烈な御支援や、各分野における専門家の先生方からの懇切な御指導を頂きつつ、無道に蹂躙された原告の名誉の回復を願って、裁判を進めることができた。

東急不動産敗訴

判決では原告が勝訴し、東急不動産が敗訴した。東急不動産は騙し売りによって原告から詐取した売買代金2870万円及び2004年12月8日から支払済みに至るまで年5パーセントの割合による利子を支払わなければならない。訴訟費用も東急不動産が負担する。売買代金及び利子の支払には仮執行宣言が付された。ひたすら時間稼ぎを図った東急不動産と、身を焼き尽くすような正義感と怒りで日々を疾駆してきた原告との差が明確に現れた判決である。

地道な立証作業の積み重ねにより、東急不動産に勝訴できた。豪放磊落に見えても、小さなことにこだわる意識は凄まじかった。発言、行動の一つ一つに対し、常に受け手の立場を考えた。相手に失礼がないような礼儀作法にまで執着した。小さな努力を大きく積み重ねた年月が最後に大きく、美しく実った。

厳しい裁判であった。東急不動産は傲慢で欲深であった。しかし判決は勇気に満ちて公平であった。東急リバブル及び東急不動産の不誠実な対応や虚偽の主張には泣かされ続けた。東急不動産の主張は、重要な事実に関して大きな変遷があり、かつ、その変遷は従来の供述と矛盾する客観的事実の指摘を受けて生じていた。控訴人の主張は、変化自在に変わる。言葉は重い。この重い言葉を軽々と翻す東急不動産には宅地建物取引業者の資格はない。

原告の喜び

判決言い渡しは原告の表情に初めて喜色が漲った瞬間である。目は興奮で輝き、頬は紅潮した。これほど原告が晴れやかな表情をしたことはなかった。東急不動産の騙し売り発覚以来、初めて原告は雪に閉ざされた凍える原風景から解き放たれ、風薫る五月の春野に出ることができた。心に涼やかな風が吹くのを感じた。同じ風なのに東急不動産の景観破壊マンション「湘南袖ヶ浜レジデンス」から生じるビル風とは全く異なる。涼やかに木々の葉を鳴らし、心を騒がせてくれる微風である。

原告は宙を歩くような気分で、重荷が取り払われた空気を胸いっぱいに吸い込む。何もかも最高であった。世の中とはこんなにも暖かく爽やかで気分のいいものだったのか。この世界も捨てたものではない。映画『FORREST GUMP』の台詞に倣い、「ぼくの人生で、一番幸せな瞬間だった。It was the happiest moment of my life.」と叫びたかった。

原告は獲得したばかりのチャンピオンベルトを世界に向かって掲げるボクサーよろしく、勝訴の垂れ幕を振りかざした。結果を伝える電話をかける時、興奮をろくに抑えようともしなかった。それこそ目を閉じて笑みをたたえながら、「勝訴しました」という一言を口にした。その声は一オクターブも高くなっていた。

正義は我にあり

「正義は我にあり」の信念が勝訴の原動力である。聖書には「天は自ら助ける者を助けるGod helps them that help themselves.」とある。コーランには「神は辛抱強い者を助ける。God helps those who persevere.」とある。結実した苦労ほど自己賛美をそそるものはない。消費者契約法という言葉を口にする都度、原告は若々しい熱さにとらわれることができた。

判決結果の広まり

原告は判決の内容を聞きたがる人がいれば心から喜んで教えた。原告の話は、あくまでも事実に即したものであった。現場が目に浮かぶような話し振りがユーモアを醸し出していた。話の内容には原告自身が驚かされていた。そもそもが驚異に満ちた物語であった。聞き手は話の合間を見つけては、すかさず質問をはさんできた。希望者には判決文のコピーを渡した。こちらで誰かが情報を漏らし、あちらで誰かが口を滑らした結果、東急不動産の敗訴は既に広範囲に知れ渡った。かくして東急不動産の社名は悪評の泥まみれとなった。

過去にたまたま原告とすれ違っただけの人々が、ここにきて突如原告の大親友だと吹聴し始めた。中には本人と一度も会ったことのない人間さえいたが、それでも原告のあれやこれやにまつわる無駄話の奔流は止まらなかった。耐震強度偽装事件後であったため、「東急不動産に姉歯物件を騙し売りされた」と話が変形されることもあった。新しい友人達は皆、原告を悲嘆の淵に突き落とした東急リバブル東急不動産を非難した。彼らの顔には東急不動産を敗訴させた原告に対する心からの賞賛と敬服の念が表れていた。

東急不動産の敗北

敗訴判決が伝えられると、東急不動産の不潔で狭苦しい事務所は大混乱状態になっただろう。それは屋根の上を歩いていた夢遊病者が、急に目が覚め、自分がどれだけ高いところにいたか気付いて狼狽する様子に似ていた。ここまで徹底的に敗北した状況は第二次世界大戦における日本軍以来である。東急不動産の全面的な敗北であった。大敗、完敗、惨敗、総崩れ。

誰も笑顔を見せず、コーヒーポットの周りでゴシップが交わされることもなく、廊下でジュークを飛ばし、スポーツの話題に花を咲かせる人間もいないだろう。葬祭場の方が、まだしも騒がしいだろう。

原告は、こみ上げてくる笑みを必至で押し隠した。慌てふためいている東急リバブル東急不動産従業員を想像するとウキウキする。連中にばかりいい思いをさせることはない。東急不動産従業員らが驚きに息を飲む音や呻き声、衝撃波、現実を信じたくないという苦々しい言葉の数々、罵倒の文句が耳に響くような気がした。

それらの音が一通り過ぎ去った後、東急不動産従業員らは敗訴判決の内容を頭で理解しようとする。ある者は椅子に腰掛けたまま目許や額を手でこすり、ある者は血走った目で壁を睨みつける。その間も鼻をすする音が聞こえるだろうし、嗚咽の一つや二つが聞こえるかもしれない。

東急不動産が勝訴した場合に備え、ドアの近くの箱には封を切っていないウイスキーの瓶が入っていたかもしれない。しかし乾杯が行われることはなかった。東急不動産従業員らは互いの顔を見つめ合った。誰かが「エイプリールフール」と叫ぶのを期待しているかのように。しかし、誰も叫ばなかった。今まで見たことがないほど酷い顔、ショックを受けた男の死のような土気色の顔である。見るからに青ざめた顔で立ちつくす。判決の影響を語る言葉を口にできず、討議するのさえ気が進まない。東急リバブル東急不動産は枕を並べて討ち死にした。

負け戦の後は見苦しい責任転嫁と言い訳の嵐である。誰もが騙し売りをした従業員(東急不動産住宅事業本部・野間秀一、関口冬樹、東急リバブル住宅営業本部・宮崎秀隆、中田愛子ら)を恨み、口の中でブツブツと呪いの言葉を吐いたかもしれない。東急リバブル東急不動産の全従業員は事務職や嘱託に至るまで野間秀一や関口冬樹が背中を向けた途端に彼らのコーヒーに唾を吐いたことだろう。上へ行けば行くほど彼らの評判は悪く、できれば抹殺したい存在であった。野間秀一や関口冬樹は彼らで偽りの担当者である大島聡仁の無能と不手際を責めただろう。

悪徳不動産業者は部下の弁解を聞くのは好きでなかった。悪徳不動産業者の好きな物は成果であった。成果が得られない時は、怒鳴り散らすのが好きであった。そして怒鳴り散らす時は、誰にも邪魔されずに思いきり怒鳴り散らすのが好きであった。しかし、どれほど恨み呪おうと怒鳴り散らそうと事態は変わらない。激しい怒りの裏には希望の欠片さえ失った東急不動産の底なし井戸のような敗北感と悲しみが存在した。

誰も野間秀一や大島聡仁の言うことを聞こうとはしなかっただろう。「こうなったのも、あいつらのせいだ。野間秀一や大島聡仁が原告を怒らせ、提訴させた。しかも嘘の証拠を出すなど、裁判でも失敗を重ねて東急不動産を危機に追い込んだのだから、無能といううか、愚かというか。責任はあいつらがとればいい。何故、我々が巻き添えにならなくてはいけないのか」

敗北者のヤケ酒

悪徳不動産営業の中にはヤケ酒をあおった者もいるだろう。事務所中を焼き払いたい気分になっただろう。この上、ビールを二、三本空にしたらマッチで火遊びを始めたかもしれない。翌朝は「こんなことは二度とやるまい」と思いながら目覚めることになる。ゴミの山から拾い出されたような気分である。

目許は腫れ、視界はぼやけ、頭の中はクモの巣が張ったようになる。口の中はざらつき、舌は干上がり、苦いゲップが出てきた上に「夕べ、自分は何をしていたのか」という大いなる疑問に悩まされた。頭から腸まで体内に嫌な感じがあり、吐き気がうごめく。二日酔いのせいで疲れが酷く、目と骨が酸で腐食された感じになる。全裸の男がベッドの上で両手両膝を付いた姿勢をとり、腸のありったけを吐き出す光景は正視に耐えない。

東急不動産は反省すべき

東急リバブル東急不動産自身が原告に「裁判所でもどこでも好きなところに行って下さい」と煽り立てた結果が東急不動産敗訴判決である。いざ自社が不利な状況に陥った場合、何も対応しないのも東急リバブル東急不動産である。東急リバブル東急不動産は自社が利益になると思うものに対しては早く出せとせきたてるくせに何をしているのだろうか。

東急不動産がすべきことは宅地建物取引業者として真摯かつ深い反省である。東急リバブル東急不動産が騙し売りに対する反省の弁を一度でもまともに送っていたならば、少なくともこれほどの空しさを感じずに済んだことであろう。東急不動産は騙し売りの責任を正しい者の肩に置かなければならない。東急不動産は、その一つ一つが社会から疑惑の視線を浴びている汚い商売から足を洗わなければならない。東急不動産には騙し売りの被害者の救済に全力を傾ける義務がある。

東急不動産控訴

東急不動産は消費者契約法違反訴訟東京地裁判決に対し、控訴した(2006年9月5日)。控訴審は一審判決をチェックするものであり、一審判決が相当程度不当なものでなければ一審と同じ結論になる。東京高等裁判所から原告側への最初の連絡は2006年10月4日になされた。東京高等裁判所第24民事部に係属し、事件番号は平成18年(ネ)第4558号である。

第一審裁判所の判決に不服のある当事者は判決送達日から二週間以内に上級裁判所に対して控訴をすることができる。しかし控訴の濫用は許されない。一消費者対大企業の訴訟において、時間稼ぎ目的で見込みのない控訴を行うことは許されない。正義が遅れるということは正義が否定されることに等しい。

東急不動産はあくまでも責任逃れにこだわり、騙し売りを正当化すべく控訴に至った。東急不動産が戦略的な熟慮ではなく、功利的な浅慮から控訴したことは明白である。企業は弁護士費用を経費として処理できる。消費者と異なり、税金面で優遇されている。勝ち目がなくても裁判を続けることに痛くも痒くも感じない。控訴は東急不動産の非人間性の表れであり、正義の執行を遅らせるための試みに過ぎない。控訴の狂乱騒ぎの中で自分達が果たして正しいことをしているのかと自問するような悪徳不動産営業は皆無であった。東急不動産の不誠実な姿勢は、問題発生時のそれと根本的に異なるものではないと改めて原告は認識した。

東急不動産が真摯に反省することなく、根拠のない控訴を行うことによって、原告の精神的経済的損害は一層増大させられた。東急不動産の闇は長く広く深く厚く、いつまでもどこまでも原告を閉じ込めて解放しないつもりでいる。東急不動産は冷静な分析ができないようである。認識が甘過ぎる。戦闘の最中に夢を見た者は必ず死ぬ。この場合の夢とは自己の力量や敵味方の強弱についてである。都合の良い天変地異への期待も含まれる。危なくなれば神風が吹くという類の夢である。

勝訴する展望もなく、争いを主体的に止める力もない東急不動産は控訴によって恥を上塗りすることになる。これは既成事実と同じくらい確定的なことである。東急不動産の控訴は金を貰い過ぎているとしか思えない大根役者の一党が箸にも棒にもかからないプロットに沿って馬鹿みたいに笑いながら右往左往するだけの見世物にしかならない。東急不動産の幹部にとって緊急の対応を要する重大事件とは実は彼自身の政治生命の危機であり、東急不動産消費者契約法違反訴訟で世間の耳目を集める劇的な勝利を収めたいと願っているに過ぎない。

控訴は東急不動産の崩壊への序章である。控訴に賭けた東急不動産の生存戦略は事実上の自殺行為である。朝鮮民主主義人民共和国による核実験と同じである。漫画ドラゴンボールのヤムチャが魔人ブウに挑むような自殺行為である。ワンピースならばウソップが海軍本部大将青キジに挑むようなものである。機動戦士ガンダムならばボール一機で宇宙要塞ア・バオア・クーを陥落させようとするようなものである。

東急不動産は破滅に向かって驀進しながら、ドクドクと流れる血を止める手だてを自ら封じてしまった。東急不動産の何もかもが下降線を辿り始める。いくら頑張って抵抗しようとも周りの一切合財が崩壊していくのが分かるだけである。東急不動産は自分で自分の名前をデスノートに書いたも同然である。自分で自分を追い詰めてしまうことを英語でpaint oneself into a cornerと言う。部屋をペンキで塗っているうちに部屋の隅に追い込まれる様子をたとえた。東急不動産は控訴によってコーナーに追い込まれた。

東急不動産の控訴はギャンブル

東急不動産の控訴は一か八かの博打にしても甚だ愚かしいと言わざるを得ない。東急リバブル東急不動産は思いつきで動く。無謀を思いとどまるための思慮分別に欠けている。何が東急不動産を賭けに向かわせたのか。敗訴という罰にチャレンジしたいのか。何が東急不動産を惹きつけたのか。勝者と敗者の何れかで中間はないという潔さか。何かあるに違いない。追い詰められ、いよいよ逆上した挙句に、それで男が立つと考えてしまうのだから、全く落ち目にはなりたくない。

安直な思いつきが罷り通る訳がない。あるいは愚かしさは承知の上か。それを恐れず、あえて踏み出そうとする自己に酩酊しているのか。愚策に賭ける豪気を自慢したい心境なのか。翼を蝋で体に貼り付け太陽に向かって飛ぼうとしたギリシア神話のイカロスを気取っているのか。とすれば東急不動産は、おめでたい存在である。そこまで原告は幼稚になれない。

東急不動産控訴に対する反発

原告は無力な獲物ではない。大企業の権威を笠に着て強圧すれば済む相手ではない。黙って泣き寝入りをするつもりはない。嘘を一つ主張されたら、反論を十回行う。徹底した正義の言論戦を展開する。原告は勇猛果敢である。悪徳不動産営業の頭では明日何をしでかすか予想もできない。算盤ずくの考えでは絶対に判らない凄まじい果断さがある。判断は柔軟にして、行動は慎重でありながら、やる時はやる。根本の発想においては大胆で仮借ない。脅しもすかしも通じる相手ではない。

悪徳不動産営業にもそれなりの苦労はあるかもしれない。しかしトコトンまで追い詰められた人間の怖さは知らない。住宅ローン破産寸前の土壇場まで追い込まれた被害者の凄まじい反発力を知る訳がない。失うものがない者は強い。原告を追い詰めることは、東急不動産を追い詰めることである。

時間の経過で原告が疲れるかと考えるならば、それは当事者に対する認識不足である。他人の足を踏みつける側には踏まれた側の痛みはわからない。屑物件を騙し売りされ、悔しくて仕方がないという気持ちは永遠に治まることはない。リメンバー・パールハーバーの精神である。殴った人間はすぐに忘れても、殴られた方はいつまで経っても忘れない。「すぐに忘れるから」と思っているのは加害者だけである。

被害者の悲しみや怒りは時間の経過による薄まるものではない。むしろ、時の流れとともに、益々強く深くなっていく。一度燃え始めたものは余程のことがない限り燃え続けるものである。「見ているがいい」。原告は無意識に唇を噛む。激しい憎しみが人を醜くするとは限らない。凄絶な美しさを生むこともある。

「心の痛みというのは消える事はないのです。「心の傷を消す」なんていうのは、それはやはり思いあがった人のいう事であって消えないのです。消えないから、逆にそれがエネルギー源になることもあるのです」(生井隆明「戦後を生きる子どもたちへのプレゼント」財団法人富士福祉事業団、ボランティア2006年2月号15頁)。

東急不動産の無反省

東急リバブル東急不動産には内省という要素が完全に欠けている。自己を振り返って口を慎むという謙虚さとは無縁な会社である。反省して行動を改めるということが全くできない会社である。同じ不誠実を繰り返し、相手を怒らせるのが東急リバブル東急不動産である。マクベスを気取って「ここまで血に浸った以上、罪を重ねていくより他はない」とでも思っているのだろうか。

原告は東急不動産の卑劣な騙し売りによって深く傷つけられてきた。東急不動産による屑物件の騙し売り及び非礼な対応は当然の如く、原告の上に大きな精神的ストレスをもたらしていた。問題発覚後の不誠実な対応及び控訴は東急不動産に反省の一欠片もないことを示している。原告が受けた傷はあまりにも深い。この傷は一体何によって償わなければならないか。この究明と追及なくして正義の土壌は育たない。

東急リバブル東急不動産は意識を改めなければならない。何よりも大切なことは自社が加害者の側にいることを自覚することである。東急リバブル東急不動産は自己の本当の姿を直視しなければならない。そこからしか、あるべき自分との和解の道はない。反省は何度やっても恥ではない。しかし、恥ずべきことを恥じないのは、たった一度でも恥である。

不利益事実を隠して屑物件を騙し売りすることは誰にでもできる。東急リバブル東急不動産は情報を持っており、購入者は持っていない。隠すことは簡単である。しかし、それは会社や自分の価値に泥を塗る行為である。親や恩師、親友に自分が騙し売りをしていることを言えるだろうか。親として自分の子に「消費者に屑物件を騙し売りして住宅ローン破産させた」と言えるだろうか。親として自信を持って言うことができるか。

東急不動産が反省せず、これまでの認識を何ら改めることがなければ、今後も同種のトラブルが生じることは必定である。東急リバブル及び東急不動産の体質が変わらない限り、第二、第三の事件が繰り返されることは目に見えている。きちんと原因を追求し、関係者を処罰しない限り、必ず似たような事件が起きてくることは間違いない。

アルスでは居住者を無視した営業優先の販売により、トラブルの種は無数に存在する。消費者の立場に立って、不利益事実を丁寧に説明することが肝要である。一生に一度あるかないかの買い物で消費者に損害を与えることがないようにしなければならない。

東急リバブル東急不動産にとって問題は危機打開への強い意思の欠如にある。「対策を決める最後の段階では、「自分の将来や立場にとってプラスかマイナスか」と考えすぎてはいけない」(佐藤正史「“立場”を考えすぎるとトラブルは解決しない」日経コンピュータ2006年8月21日号149頁)。

強制執行停止決定

東急不動産消費者契約法違反訴訟一審判決の仮執行宣言に対し、東急不動産は強制執行の停止を申し立てた。東京地裁民事第9部は東急不動産が金2200万円の担保を供託することを条件に本案判決があるまで強制執行を停止することを決定した(2006年9月8日、平成18年(モ)第10017号)。

東急不動産という会社全体で見れば供託金2200万円は金額として大きなものではない。「一日千秋の思いで判決もらい早く金がほしいと思っている弱い社会的立場の人は、争った相手方がいくらでも保証金を積める余裕のある人だと、実際上なかなか裁判では金が取れないということになる」(山口宏・福島隆彦『裁判の秘密』宝島社、1999年、55頁)。

しかし担当部署の予算執行者にとっては小さな数字ではないだろう。もし原告が泣き寝入りしていれば必要なかった金額が何れかの予算科目から捻出されたことを意味する。供託のためとはいえ売買代金の77パーセントに相当する金額が実際に用意されたことになる。

控訴状送達

東京高等裁判所から控訴状副本が原告側に送達されたのは2006年10月13日である。「控訴の趣旨」は「原判決を取り消す」である。認めるべきところは認めるのではなく、一審判決の全てを争う趣旨である。東急不動産が一切の譲歩も妥協もする意思がないことは記憶に留める必要がある。

「控訴の理由」は「追って提出する」としか書かれていない。控訴理由書の提出期限は2006年10月25日である。仕事が遅い東急不動産代理人のことである。期限ギリギリに提出してくるに相違ない。従って原告宅に送達されるのは25日の数日後となる。そもそも控訴自体が無茶であり、控訴理由を書く余地がない。いかなる文献・前例を見ても、書きようがない。

控訴状には手書きで以下の記載がなされていた。しかし附属書類として挙げられた訴訟委任状と資格証明書は添付されていなかった。とことん相手を舐めきった態度である。東急不動産の不誠実な姿勢は、問題発生時のそれと根本的に異なるものではないと、改めて原告は認識した。

附属書類
1.訴訟委任状 1通
1.資格証明書 1通
東急不動産が控訴に要した訴訟費用(印紙代16万500円)、弁護士費用、担保供託費用(2200万円)は物件価格に上乗せされ、消費者に転嫁されることになる。東急不動産の物件を購入することは東急不動産の裁判費用捻出に協力してしまうことを意味する。

第一審での第一回口頭弁論欠席や中身のない答弁書提出に見られるように、東急不動産が卑劣な時間稼ぎ戦術に出ることは最初から明白である。原告の内側では待つ身の苛立ちが募っていた。本来なら既に煮えたぎっているところである。控訴状が届いてから体調が安定しない。咳と鼻水が悪化した。気力も湧かない。スポーツジムにも最近は行っていない。何もかも忘れてどこかへ旅立ちたい気分であるが、最近は寒いため、家を出るのも億劫である。鴨長明や卜部兼好のような隠遁生活にも憧れる。

それでも原告は周囲で次々に繰り広げられる目新しいショーに目を奪われていた。しかもショーの主役は原告自身である。原告は「リラックスして成り行きを楽しめ」と自らに言い聞かせた。体調管理、温度管理をバッチリして戦いを楽しみたい。ここまで苦しめられたからには第一ラウンドだけでは終わらない。第二、第三ラウンドも制するつもりである。これほど深刻な不正義となれば最高裁判所まで争うつもりである。

東急不動産代理人の思惑

控訴人代理人は井口寛二、野村幸代、森本香奈の三弁護士である。強制執行停止の申立人代理人は同じ三弁護士である。一審の東急不動産代理人から上嶋法雄弁護士(アディーレ法律事務所)が抜け、森本弁護士(井口寛二法律事務所)が入った形になる。森本弁護士は東京弁護士会所属である。東京弁護士会内の一会派である東京法曹会の会員である。

東急不動産代理人には勝訴する意思すら存在しないのかもしれない。訴訟が続いている方が東急不動産代理人にとっては楽しいからである。戦いのための戦いである。消費者にとっては迷惑千万な話である。際限なく自分を誇示せんがため、争いを求める。確かに渦中の高揚感には一種の遊戯性がある。消費者から見れば東急不動産代理人が訴訟を楽しんでいるように見える。本気で勝とうとしていないように見える。

附帯控訴

東急不動産の控訴を受け、原告は附帯控訴を検討する。附帯控訴は、既に開始された控訴審手続の口頭弁論終結までに、被控訴人が、控訴人の申し立てた審判対象を拡張して、自己に有利な判決を求める不服申し立てである。当事者公平の観点から認められた攻撃防御方法の一つである。「被控訴人は、控訴権が消滅した後であっても、口頭弁論の終結に至るまで、附帯控訴をすることができる」(民事訴訟法第293条第1項)。

「附帯控訴は原判決の変更を求める申立てであるが、控訴と異なり、原判決で判断されたものに限らず、新たな請求についても審判を求めることができ、また全部勝訴して本来不服のない場合(控訴の利益のない場合)にも申し立てることができる」(中野貞一郎『現代民事訴訟法入門新版』法律文化社、1998年、290頁)。

これは楽しい仕事であった。脳味噌の中を一千もの思考が飛び交っていた。やり甲斐のある仕事ほど人を鼓舞するものはない。使命感と勇気が体内に満ち、悪徳不動産業者だろうが悪魔だろうが軽く蹴散らせそうな気がした。「いいぞ、その調子だ」。原告は自分で自分を励ました。どんどん怒れ。背筋をピンと伸ばして立ち向かえ。

熱い戦いを継続していきたい。大事なことは気骨(backbone)であって、折れる(back down)ことではない。ここで挫ける訳にはいかなかった。この時期に手を抜いてしまうことは勿体ない。ここからの踏ん張りが大事である。消費者の敵は、前進を阻むためにどのようなことでもしてくるだろう。圧力をかけて攻めまくらなければ、相手に舐められるだけである。原告は攻勢を掛け続けるのみである。

準備万端な当事者とは原告のことである。周到な準備が原告の強みである。原告は地道に我慢強く時間をかけて計画を練るタイプである。資料は既に全て集められて原告を待っている。私立探偵、コンピュータ化された資料室、優秀な秘書……。原告はゆっくりと座り直した。これほどの支援ネットワークがあれば、うまくいくに違いない。

東急不動産「控訴趣意書」の無礼

東急不動産は消費者契約法違反訴訟控訴審において控訴趣意書を送付した。控訴理由書ではなく、控訴趣意書である。控訴趣意書は刑事訴訟における用語である。民事訴訟では控訴理由書である。東急不動産は民事訴訟と刑事訴訟の区別もつけられないのか。それとも刑事訴訟での文書名を故意に用いることで、東急不動産は原告を犯罪者扱いしたいという悪意を抱いているのか。控訴趣意書には東急不動産代理人である三弁護士(井口寛二、野村幸代、森本香奈)の記名がある。弁護士を三名も付していながら信じ難い対応である。東急不動産の代理人達は一体どこの通信販売で弁護士資格を購入したのだろうか。

控訴趣意書は刑事訴訟において控訴申立人が控訴審に対し、自己の主張である控訴の理由を簡潔に指摘し、審判の対象(原判決の当否)を記載した書面である。刑事訴訟法第376条は「控訴申立人は、裁判所の規則で定める期間内に控訴趣意書を控訴裁判所に差し出さなければならない」とする。

控訴趣意書はオウム真理教元代表、松本智津夫被告(教祖名麻原彰晃)の控訴審において話題となった。地下鉄サリン、松本サリン、坂本堤弁護士一家殺害等の事件で殺人罪等に問われた事件である。控訴審では弁護側が2005年8月31日の期限までに提出すべき控訴趣意書を提出しなかった。これを理由に東京高裁は公判手続きを打ち切る控訴棄却を決定した(「松本被告控訴棄却/審理は十分尽くされたか」東奥日報2006年3月29日)。このニュースで控訴趣意書という言葉を知った人も少なくないだろう。

わざわざ民事訴訟で控訴趣意書とする東急不動産の不見識は甚だしい。東急不動産には正義の欠片も存在しない。醜悪な憎しみの匂いだけが漂っている。裁判官も不快に感じたであろうことは想像に難くない。民事裁判官を愚弄する表現に対し、高等裁判所の裁判官が露骨な嫌悪感を示すことは明らかであった。

東急不動産の控訴趣意書は悪文

東急不動産消費者契約法違反訴訟アルス東陽町301号室事件における東急不動産(代理人:井口寛二、野村幸代、森本香奈)の控訴趣意書は悪文である。控訴趣意書の大半は一審判決に対する程度の低い不平不満である。

つまらないことをもってまわって言い立て、そのくせ大事なことははぐらかす。挙句の果てに自分でも結論をどこに置いたらいいか分からなくなった模様で東急不動産内部にしか通用しない通念に逃げ込むという、どうにもならないものであった。

東急不動産、原告の証言を常識外れと誹謗

東急不動産は証拠趣意書において原告の証言を常識外れと誹謗した。原告は北側窓から日照があると証言したが、東急不動産は常識では考えられないと主張する(控訴趣意書7頁)。東急不動産の常識が常識では考えられないものである。東急不動産は北側にある部屋は終日、日が当たることなく真っ暗であると主張するつもりか。東急不動産は直射日光と日照の区別もできないのか。北向きの部屋では直射日光とは違う穏やかな光が落ち着いた雰囲気を醸し出し、木陰にいるような心地よさ、情緒ある暮らしを演出する。

一審においても東急不動産は窓が採光を目的していないと常識外れの主張を展開しており、控訴人の常識外れは十分に分かっている。今更、東急不動産の常識外れに驚きはしない。しかし、自らの常識外れに基づいて原告の常識を非難するならば沈黙するわけにはいかない。

東急不動産は問題物件を騙し売りして被控訴人に財産的損害を与えるだけでは飽き足らず、東急不動産の人格まで貶めるつもりか。東急不動産は他人の常識を批判する前に自らの常識を省みるべきである。控訴趣意書は恣意的な常識を持ち出した結果、論理が混乱し、理解することそれ自体が困難である。主張自体失当と言わざるを得ない。

東急不動産の控訴趣意書からは東急不動産の控訴審における訴訟戦術が良く分かる。原告を徹底的に怒らせるのが東急不動産の戦術である。東急不動産とは話し合いの余地がないことは明白である。控訴趣意書が全てを物語っている。見せかけの姿勢に騙されてはならない。

東急不動産の控訴趣意書は推測だらけ

控訴趣意書では「……まい」という表現を好んで用いている。控訴趣意書2頁では三度も登場する。
「本件最終調査の目的、位置付けを考慮すれば合理的でもあるまい」
「「茶のみ話」でもあるまい」
「担当者関口の証言に疑義を差し挟む余地はあるまい」
原審における被告準備書面でも「……まい」という表現が使用されている。

「まい」とは打消しの推量の意を表す助動詞である。小学館『大辞泉』では「……ないだろう」と言い換えている。つまり控訴人の主張は推量でしかない。断定するつもりはないということである。控訴人の自信のなさの表れである。

それどころか、控訴趣意書の執筆者である控訴人代理人の苦慮さえうかがえる。控訴人代理人は控訴人の代理人として依頼人の利益となることを主張しなければならない。一方で弁護士は勝敗にとらわれて真実の発見をゆるがせにしてはならない(弁護士倫理規定第7条)。いくら依頼人のためとはいえ、嘘をついてはならない。

黒を白と主張することは弁護士の倫理に反する。但し依頼人に都合の良いように推量するだけならば事実を曲げたとまでは言えないと自分で自分を誤魔化すことはできる。依頼人の利益と弁護士倫理の板挟みによる苦渋の表現が「……まい」である。「……まい」は井口弁護士が都合の良いように推量して誤魔化しているだけである。

控訴審第一回口頭弁論

控訴審第一回口頭弁論は2006年12月21日11時より東京高等裁判所808号法廷で開催される予定であったが、取り消された。傍聴を予定されていた方々には誠に申し訳なく思っている。第一回口頭弁論が再指定される場合は翌年以降となる見込みである。情報が入り次第、アナウンスする予定である。

控訴審では東急不動産が控訴人、原告が被控訴人と呼ばれる。附帯控訴すれば原告が附帯控訴人、東急不動産が被附帯控訴人となる。第一回口頭弁論では東急不動産が控訴の理由を主張し、原告側が反論することになる。その上で今後の審理について協議される。法廷の傍聴席は埋め尽くされるであろうし、壁際の通路にも人々が三重の列をつくるほど詰めかけるに違いない。

東急不動産は証人の採用を求めるものと思われる。東京地裁が正当にも認定した騙し売りの事実を覆そうとするならば騙し売りを実際に行った東急リバブルの中田愛子、宮崎英隆に都合の良い証言をさせれば良い。宮崎英隆は言い抜けと誤魔化しが巧みで、その場ですかさず中途半端な真実だけを明かす才能を持っていた。一審で東急不動産が申請した証人と比べて注意を要する相手である。

証人尋問が新たに行われれば東急不動産にとっては引き伸ばしになる。従って東急不動産の証人申請に対する原告の主張は「原審の判断は適切であり違法はない。事実は明らかであるので、速やかに結審すべし」となる。そもそも原告は一審において敵性証人として中田愛子の証人尋問を申請した。しかし裁判所は却下しており、東急不動産側も申請しなかった。従って控訴審での新たな証人申請は時間稼ぎの悪足掻きに過ぎない。

消費者契約法違反訴訟、東急不動産実質敗訴で和解

東急不動産消費者契約法違反訴訟(平成18年(ネ)第4558号)は東京高等裁判所において東急不動産の実質敗訴で訴訟上の和解が成立した(2006年12月21日)。和解内容は東急不動産が敗訴した一審判決に沿うものである。即ち一審判決は原告のアルス明け渡しと引き換えに東急不動産に売買代金全額2870万円及び遅延損害金の支払いを命じた。本件和解では東急不動産が和解金3000万円を原告に支払い、原告が2007年6月末日までにアルスを明け渡すことを骨子とする。

本裁判は、東急不動産が不利益事実(隣地作業所の建替え、騒音の発生)を告知せずに新築マンション「アルス」を騙し売りしたとして消費者契約法第4条第2項に基づき売買契約を取消した原告が売買代金の返還を求めて提訴したものである。一審東京地方裁判所平成18年8月30日判決は東急不動産の不利益事実不告知を認定し、東急不動産に売買代金全額及び遅延損害金の支払いを命じた(平成17年(ワ)第3018号)。

しかし一審判決を受け入れよとの原告の思いも虚しく、東急不動産は無反省にも東京高裁へ控訴した。東急不動産は控訴趣意書を提出したが、その内容は一審判決が明確に否定した主張の焼き直しに過ぎなかった。一審において原告側は東急不動産の主張に逐一反論し、徹底的に潰した。しかし控訴趣意書は有効な再反論を行わず、原告側の主張立証に沈黙するばかりであった。

一方、原告側はアルスの構造設計者であるアトラス設計・渡辺朋幸が一級建築士資格を持たない無資格者であるとの新事実を入手し、附帯控訴も準備した。東急リバブル東急不動産の詐欺的商法は動かし難い事実であった。この中で和解は成立した。東京高裁では一度も口頭弁論が開かれることなく、和解が成立した。東急不動産は自社の正当性を主張するために控訴した筈だが、その主張を開陳することなく、和解に応じたことになる。

東急リバブル東急不動産が騙し売り(不利益事実不告知)を行ったとの原告の主張は従来と何ら変わらない。消費者契約法に基づく契約の取消しは形成権であり、意思表示によって法律効果を生じる。即ち原告が契約取消しの意思表示をした点で東急不動産との不動産売買契約は適法に取消された。原告が取消しの意思表示自体を撤回しない限り、一度生じた法律効果は変更されない。和解条項は取消し後の原状回復を定めたものと位置づけられる。本件和解において原告が訴えを取り下げなかったことは一審判決の正当性を示すものである。

東急不動産消費者契約法違反訴訟和解条項

1 控訴人は、被控訴人に対し、本件に関し和解金3000万円の支払い義務のあることを認め、以下のとおり支払う。
平成19年3月末日限り、別紙物件目録の建物(以下「本件建物」という。)につき平成18年12月21日付「訴訟上の和解」を原因とする被控訴人から控訴人に対する所有権移転登記手続き及び東京法務局墨田出張所平成15年10月23日受付、受付番号50222番の抵当権設定登記の抹消登記手続きと引き換えに。
2 被控訴人は、平成19年3月末日限り、前項記載の金3000万円の支払いを受けるのと引き換えに、控訴人に対し、本件建物につき平成18年12月21日付「訴訟上の和解」を原因とする被控訴人から控訴人に対する所有権移転登記手続き及び東京法務局墨田出張所平成15年10月23日受付、受付番号50222番の抵当権設定登記の抹消登記手続きをする。
3 控訴人、被控訴人は、本件建物に関する所有権が第1項記載の金3000万円の授受と同時に被控訴人から控訴人に移転することを確認する。
4 控訴人は、被控訴人に対し、本件建物に関する明渡を平成19年6月末日まで猶予し、被控訴人は、控訴人に対し、本件建物を平成19年6月末日限り明け渡す。
5@ 控訴人が第1項記載の金員の支払いを怠ったときは、控訴人は、被控訴人に対し、遅滞した金額に対して遅滞した日から完済に至るまで年10%の割合による金員を支払う。
A 被控訴人が第2項記載の各登記手続きの履行を怠ったときは、被控訴人は、控訴人に対し、遅滞した日から履行に至るまで金3000万円に対して年10%の割合による金員を支払う。
6 被控訴人が第4項記載の本件建物の明渡しを怠ったときは、被控訴人は、控訴人に対し、遅滞した日から明渡しに至るまで使用料相当の損害金として毎月8万円の割合による金員を毎月末日限り支払う。
7 控訴人は、第2項記載の登記手続きに要する費用(司法書士に対する費用を含む。)を負担する。
8 被控訴人は、本件建物に関する平成19年3月までの公租公課及び第4項記載の明渡しに至るまでの間の水道光熱費・管理費・修繕費を各負担する。
9 被控訴人は、控訴人に対し、東京地方裁判所平成18年(モ)第10017号強制執行停止申し立て事件につき、控訴人が供託した担保(東京法務局平成18年度金第30732号)の取消しに同意し、その取消決定に抗告しない。
10 控訴人と被控訴人は、その間に本件に関し本和解条項に定めるほか他に何らの債権債務のないことを相互に確認する。
11 被控訴人は、その余の請求を放棄する。
12 訴訟費用は第1審、第2審を通じて各自の負担とする。

東急不動産消費者契約法違反訴訟における和解は訴訟上の和解であって、私法上の紛争を解決するものに過ぎない。日常語の和解が意味する「仲直り」ではない。和解条項中に双方が義務を怠った場合の懈怠条項(過怠条項)が存在することが証左である。原告と東急不動産の間に信頼関係がないためである。不誠実な対応により一度壊された信頼関係が回復することはない。三歩歩けば忘れてしまう鶏のような愚者でない限り、感情面の問題は当然のことながら残る。東急不動産から騙し売りに対する謝罪がなされた訳でもない。

和解成立から半年後の2007年6月末日までに原告はアルスを明渡す。和解成立から明渡しまで半年あるのは東急リバブル東急不動産のマンション販売の実情に基づく。東急リバブル東急不動産の物件では契約締結から引渡しまで半年以上かかるのが通常だからである。たとえばブランズ宮崎台オンザテラスは2007年2月に販売開始を予定するが、引渡しは2009年2月末日とする。ブランズ大宮宮原サンマークスは2007年2月上旬に販売開始を予定するが、引渡しは2009年5月末日とする。訴訟上の和解にも私法上の契約的側面があるため、これに倣っている。

アルス明け渡しに先立つ2006年3月末日までに東急不動産は和解金3000万円を支払い、原告は所有権移転登記、抵当権登記抹消手続きを行う。所有権移転登記を明け渡しに先行させたのは実態に合わせたためである。原告は2004年に消費者契約法第4条第2項(不利益事実不告知)により売買契約を取り消しており、東京地裁判決が正当に認定した通り有効に契約が取り消された以上、原告と東急不動産の間では所有権は売主の東急不動産に戻されたことになる。所有権移転登記は実態に合わせるためのものである。

上述の通り、契約取消しの意思表示により原告と東急不動産の間では既に所有権が東急不動産に戻されているため、本件和解は売買や買い戻し、買取りを意味するものではあり得ない。原告に所有権がない以上、アルスを売却する正当な権利を持たないためである。従って登記原因は「訴訟上の和解」となる。

とはいえ原告側のみが一方的に所有権移転登記を行うことは東急不動産を利するだけであり、不公平である。そのため、2006年3月時点で和解金全額の支払いを行うことにした。また、抵当権付では完全な所有権にはならないため、抵当権を抹消した上で所有権移転登記を行うこととした。

原告の声明

原告は東急不動産が本件和解条項を遵守し、二度と騙し売りにより消費者の基本的人権が蹂躙されることのないよう、微力ながら今後も奮闘していく決意である。悪魔の辞典によると平和とは戦争と戦争の間の期間である。悪徳不動産業者は前の戦争の後始末と次の戦争の下準備に余念がない。

東急不動産消費者契約法違反訴訟を通じ、東急不動産には評価できる点は何一つ存在しなかった。最初から最後まで不誠実で一貫していた。訴訟が終了した後であるから、「東急不動産が原告の怒りを理解し、最後には……という提案したことには感謝している」というような一文を入れたいと考えていた。しかし、どこを探しても、いかに好意的に解釈しても、その種の要素は皆無であった。

東急不動産の原告に対する態度は最初から最後まで「屑物件を抱えてザマーミロ」で一貫していた。消費者の信頼を裏切ったことに対する恥の意識は皆無であった。同じような騙し売りのケースは何千とあるに違いない。それを白日の下に晒すことが原告の宿命と考えている。

東急不動産消費者契約法違反訴訟の間、原告に対してお寄せいただいた激励とご支援に心から感謝する。東急不動産消費者契約法違反訴訟によって原告は貴重な体験をした。親・兄弟以上に原告のことを案じ、親身になって心配していただいた方々がいることを知った。貴重な財産である。筆舌に尽くしがたい深謝の気持ちでいっぱいである。

協力してくれた方への感謝の気持ちは心の底から出た言葉でも到底現しつくせない。受けた恩は原告の今後の行動でお返ししたい。そして、願わくは原告の甘えを承知で、今後も末永く見守ってほしい、力を知恵を貸してほしい。お世話になった全ての方々、関係者各位に深謝の意を表しつつ、原告は気分も爽やかに、望みは高く、かく、声明する。

東急不動産の不可解

東急不動産消費者契約法違反訴訟において和解に応じた東急不動産は不可解極まりない。裁判による決着を希望したのは東急不動産である。アルス販売の責任者と紹介された東急不動産住宅事業本部・林正裕は原告に対し、「裁判所でも都庁でもマスコミでもどこでも好きなところに行って下さい」と言い放った(東急リバブル渋谷センター、2004年12月12日)。東急不動産住宅事業本部・大島聡仁は原告代理人に対し、「話し合いの余地は全くありません。裁判所でお話します」と喧嘩腰で応対した(2005年1月24日)。

話し合いを拒否し、判決で黒白つけることを求めたのは東急不動産である。原告は東急不動産の要望に応じて東急不動産を提訴したに過ぎない。無論、原告は本気の発言と成り行き上言ってしまった発言を区別している。本気で話し合う気がないのか、原告の譲歩を引き出すために駆け引きで強気の発言をしたのかを区別している。その上で原告は東急不動産の真意を言葉通りのものと正確に理解し、東急不動産を提訴してあげた。従って東急不動産は原告に感謝すべきである。

東急不動産、和解案を期日前夜に送付

東急不動産消費者契約法違反訴訟において東急不動産は和解案を期日前夜に送付した。東急不動産が和解案を原告(被控訴人)代理人事務所に送付したのは2006年12月20日20時58分である。当然のことながら事務所には誰もおらず、翌朝まで確認できなかった。和解期日は翌21日11時からであり、原告側には和解案を検討する十分な時間がなかった。

東急不動産の対応は不誠実であり、いかに原告の思いを理解していないかを物語っている。東急不動産は当事者尋問において散々原告をコケにしたのだから、原告が短時間でも十分な検討できるほど賢いと考えている訳ではあるまい。わざわざ夜間に送付することで夜中になるまで双方合意できる案を必死に検討していたと原告側が好意的に解釈すると思ったら誤りである。

東急不動産側出席者

和解期日には東急不動産側は井口寛二弁護士と二人の人物が出席した。東急不動産従業員と思われる二人の人物は名乗らなかったため、氏名や所属は不明である。警察流に言えばLNU, Last Name Unknownとなる。挨拶すらしなかった。後日、住宅事業本部業務推進グループ・坂元、大見と判明した。

東急不動産従業員は全身に鎧でもまとわない限り、挨拶一つできず、その後では胸焼けを鎮める薬が必要な筈である。彼らは口を半開きにはしていない点で大島聡仁よりはまともそうであるが、指名手配ポスターの犯人のような胡散臭さを醸し出していた。坂元はヤワな雰囲気の風貌の持ち主であった。肌は青白く、顔立ちは弱弱しく、覇気は感じられない。

東急不動産は三名の代理人を付しているが、和解期日に来たのは井口寛二弁護士のみである。井口弁護士は一審における和解協議の方が、愛想が良かった。調子が良かったと言った方が良いかもしれない。井口弁護士の態度から東急不動産の姿勢を判断するならば東急不動産は和解にはそれほど乗り気でないと結論できる。

和解成立の条件

訴訟上の和解が有効に成立するためには、対象となる権利関係が当事者にとって自由に処分できるものある必要がある。和解は行政法(建築基準法・宅地建物取引法等)及び刑法の適用に影響を与えるものではない。加害者が被害者に対し、和解成立後は「何があろうと文句を言うな」と要求することは許されない。ひき逃げしておきながら、「被害者に金を払うから、ひき逃げの罪は問うな、問えば金は払わない」と主張するようなものである。

和解は過去に起きた全ての事実を否定するものでも隠蔽するものでもない。マイケル・ジャクソンの裁判では、過去にマイケルと数億円で和解した被害少年も証人として出廷した。和解したとはいえ、その事実は消えない。アメリカのこの姿勢は高く評価できる。おかしいのはあくまでも日本である。そこに目を向けない限り、問題はけっして解決しない。

担保取消決定

申立人(東急不動産株式会社)と被申立人(原告)との間の東京地方裁判所平成18年(モ)第10017号強制執行停止申立事件について、東京地裁民事第9部は2006年12月28日に担保取消決定した。東急不動産は敗訴した一審判決の仮執行宣言を停止するために強制執行停止申立を行い、担保として2200万円を供託した。和解で原告が担保取消しに同意したため、東急不動産が担保取消決定を申し立てた。年内に担保取消決定を出させるところに東急不動産の余裕のなさが看取できる。

東急不動産消費者契約法違反訴訟和解後の紛争

東急不動産消費者契約法違反訴訟は東京高裁で訴訟上の和解が成立したが、和解条項の履行をめぐって紛争が再燃した。東急不動産は和解条項に定められた3000万円の支払いを拒否し、供託した。被控訴人が東急不動産が連れて来た藤谷彰男・司法書士への所有権移転登記の委任状を提出しないことを理由とするが、これは不当である。

和解調書は確定判決と同一の効果を有するため、東急不動産は単独で登記申請できる。被控訴人が登記申請する義務はなく、東急不動産は和解調書に定められた義務以外の過大かつ不当な要求をした。そもそも和解調書に基づく手続きが嫌ならば争わず、訴訟外の和解を求めればいい。ところが、東急不動産は何一つ妥協も譲歩もせず、とことん争っておきながら、和解条項の履行時になって、和解条項と異なる内容を要求する。

東急不動産(代理人・井口寛二)は2007年3月28日に三井住友銀行深川支店で和解調書とは異なる内容での所有権移転登記を要求した。東急不動産は被控訴人を嘘で騙そうとした。嘘が露見すると、大声を出して脅迫した。その後、アルス東陽町(リリーベル東陽町サーモス)を地上げしたブローカー(アソシアコーポレーション株式会社・井田真介)は被控訴人の勤務先にまで圧力をかけた。

被控訴人は内容証明郵便を送付して東急不動産に和解条項に基づく金銭支払いの請求及び、井田真介による圧力の停止を要求した。これに対し、東急不動産は「弁護士間で協議中」の一点張りで対応を拒否した(井田真介の圧力は、内容証明郵便が東急不動産に到達した後には停止している)。しかも実際は弁護士間での協議は行われておらず、協議していないのに協議中とされた被控訴人の弁護士をも侮辱する回答であった。

被控訴人側は東京都都市整備局に東急リバブル・東急不動産に対する行政処分を申し出た結果、被控訴人の主張通り、和解調書に基づく方法(3000万円と受領書を引き換えにする、所有権移転登記の委任状は提出しない)で和解条項の履行がなされた。東急不動産代理人・井口寛二の嘘・脅迫や地上げブローカーの暗躍が問題を複雑にさせたため、双方、弁護士等を入れないことにした。東急不動産代理人・井口寛二は「私文書(の受領書)を証明文書としては執行文付与はできない」と主張したが、それが誤りであることが明白に証明された。

東急不動産3000万円支払い拒否

東急不動産は消費者契約法違反訴訟の和解調書で定められた3000万円の支払いを拒否した。東急不動産代理人の井口寛二弁護士は「東急不動産は3000万円を支払わない。和解条項について東急不動産の解釈に従わないならば、裁判所でもどこでも聞いてみればいい」と言い放った。そのため、被控訴人(原告)はオンライン・オフライン問わず、相談した。その結果、東急不動産の3000万円支払い拒否は多数の知るところとなった。これは被控訴人が東急不動産の期待通りに動いた結果で、この点について東急不動産は被控訴人に感謝すべきである。

東急不動産支払い拒否の真相

消費者契約法第4条第2項に基づき売買契約が取り消されたアルス東陽町301号室についての売買代金返還請求事件控訴審(東京高裁平成18年(ネ)第4558号事件)で成立した訴訟上の和解で定められた3000万円の支払いについて、東急不動産は期限経過後も履行していない。

被控訴人は抵当権抹消のために必要となる東急リバブル提携ローンを一括返済することを貸主である三井住友銀行深川支店に連絡した。抵当権抹消登記のための書類及び3000万円の受取証を用意し、平成19年3月28日に三井住友銀行深川支店において3000万円の受領と引き換えに提供すると申し出た。受取証交付は所有権移転登記のためで、受取証を反対給付提供の証明文書として和解調書に執行文付与を受け、和解調書に基づく所有権移転登記ができるようにするためである。

しかし東急不動産代理人・井口寛二は「執行文付与を受けるためには公文書でなければならない。受領書は私文書だから駄目だ」と発言し、東急不動産が連れてきた司法書士への所有権移転登記委任状提出を要求し、被控訴人が従わないことを理由に3000万円の支払いを拒否した。執行文付与の証明が公文書に限られるという制限はなく、井口寛二の説明は虚偽である。東急不動産が3000万円の支払いを拒む理由はない。単なる受領書で不安があるならば印鑑証明書付実印を要求すれば済む。

元々、東急不動産は所有権移転登記について、和解条項と異なり、登記原因を和解とし、登記原因の日付を3000万円支払日とし、上記内容を記載した登記原因証明情報を作成して共同申請をすることを求めた。被控訴人の異論に対し、東急不動産が用意した有木達也司法書士は「法務局に確認した結果、上記方法でしか登記できない」と虚偽の説明をした。被控訴人側で法務局に確認した結果、上記説明が虚偽であることが判明した。

被控訴人は3月27日及び3月28日に東急不動産側に正しい法務局見解「登記原因及びその日付は和解調書の記載に従うこと、和解調書を登記原因証明情報として単独申請できること」を伝え、正しい法務局見解に従って所有権移転登記をする旨を伝えた。以上の経緯には双方の間で共同申請によるべきとの有効な合意は何ら存在しない。

東急不動産代理人井口寛二の虚偽説明

東急不動産代理人・井口寛二は被控訴人に対し、虚偽の説明をした。井口寛二は「執行文付与の証明は公文書でなければできない」との珍説を強弁した。

東急不動産が和解調書に基づき所有権移転登記をする場合、事件記録の存在する裁判所から執行文を付与される必要がある。和解調書では所有権移転登記は3000万円支払いと引き換え給付になっているため、反対給付又はその提供のあったことを証する文書を提出する。つまり東急不動産は被控訴人に3000万円を支払い、被控訴人から受領書を受け取り、受領書を証明する文書として執行文付与申請すればいい。執行文付与の際の証明する方法は文書に限られる(民事執行法第174条第2項)。だから被控訴人が発行した受領書で問題ない。単なる受領書で不安ならば印鑑証明書付実印を要求すればいい。

3月28日に被控訴人は上記のやり方を提案したが、東急不動産代理人・井口寛二弁護士(桐蔭横浜大学法科大学院教授、トステム建材産業振興財団評議員)は「証明の方法は公文書に限られる。だから法務局に供託するしかない」との珍説を強弁した。そのような規定は、どこにもない。証明の方法は文書に限られ、文書以外の場合は執行文付与の訴えを提起する必要があるが、公文書に限定するというのはデタラメである。まともで常識的な意見を無視し、特異な意見だけを取り上げて大騒ぎする。

井口寛二に本当に弁護士資格があるのか非常に疑わしい。隣地所有者も3月28日に「井口は本当に弁護士か?公文書と私文書の区別もつけられていない」と被控訴人に語っている。井口寛二を弁護士と呼ぶのは弁護士全般に対する非礼である。仮に井口寛二のようなデタラメな人間が弁護士として通ってしまうならば、社会のために弁護士資格の更新制を真剣に考える必要がある。

井口寛二は法曹資格を失うかもしれないという問題を、これまで真剣に考えたことがないのか。明らかな虚偽発言ばかりを、ただひたすら繰り返し強弁するのが東急不動産のやり方である。法務局への供託は嫌がらせ以外の何物でもない。実際、訴訟上の和解で定められたものと異なる内容の供託手続を司法書士に指示して行わせた弁護士が東京弁護士会から業務停止1月の懲戒処分を受けている(日弁連機関誌「自由と正義」1996年12月号)。

供託の意味

そもそも供託は法的要件を満たさなければ効果を生じないが、法的効果とは別に社会的には相手方に一つのメッセージを伝える意味がある。即ち有効であれ、無効であれ、供託したことにより「相手方とは一切、話し合う気がない、歩み寄る気がない」という明確なメッセージを伝えることになる。

東急不動産の動きを見れば今や平和的解決の段階ではなかった。東急不動産は沸騰寸前の薬缶のように煮えたぎっていた。東急不動産にとっては「既に列車は走り出した。後は加速しつつ軌道を突き進むのみ」という心境であろう。

東急不動産、抵当権抹消書類提出の先履行を要求

東急不動産は3000万円支払いに当たり、抵当権抹消書類提出の先履行を要求した。無理難題を押し付け、原告を破産に追い込むことが東急不動産の目的である。そもそもアルス東陽町301号室の抵当権抹消と3000万円支払いは引き換えにあり、東急不動産は先履行を要求する資格はない。

実際問題としても抵当権抹消書類は住宅ローン(東急リバブル提携ローン)貸し手の三井住友銀行深川支店が発行するものであり、東急リバブル提携ローンの全額弁済が前提になる。東急リバブル提携ローンの弁済は東急不動産が支払う3000万円から行うことが和解成立時における両当事者の意思であった。当初、東急不動産は渋谷に呼びつけようとしたが、原告側の要求で3000万円の支払い場所が三井住友銀行深川支店に決まったのも、弁済を前提としたためである。

しかし東急不動産は供託の反対給付で抵当権抹消書類(解除証書等)を要求することで、新たに借金して東急リバブル提携ローンを全額弁済しなければ3000万円を一切支払わないと主張する。東急不動産のような典型的な悪徳不動産業者は悪徳高利貸しと同じ穴の狢である。「腎臓を売るなり、マグロ漁船に行くなりして東急リバブル提携ローンを弁済しろ」とでも言いたいのであろう。

東急リバブル東急不動産にとっては屑物件の騙し売り被害者に住宅ローン破産させるとしても、東急リバブル提携ローンで破産させるより、別の借金で破産させた方が世間体がよいと考えているのだろう。当事者尋問を自分の勝手な都合で延期し、原告に無駄足を踏ませてほくそ笑む東急不動産代理人・井口寛二らしい悪質なやり口である。

「場合によっては、引換給付では困る場合もあります。双方の債務が互いに対価的関係にあっても、一方の債務を先に履行させないと所期の目的を達成できない場合もあります。例えば、甲が乙にお金を払い、乙はそのお金で家を建てて引越しをし、目的家屋を明け渡すというような場合、経済的には甲の債務を先に履行しないと初期の目的を達成することができません。このような場合を「先給付」あるいは「先履行」といい、同時履行の例外となり、甲は同時履行の抗弁権を主張できません。
引換給付であるか先給付であるかについて、示談書の記載が明確でないと、とかく紛争が再燃しがちです」(小林資明『示談の事典』ぎょうせい、1985年、103頁)。

東急不動産、アルス東陽町301号室明け渡し強制執行か

消費者契約法違反訴訟の和解条項で定められた3000万円の支払いを拒否した東急不動産に新たな動きがあるとの情報がある。東急不動産はアルス東陽町301号室の明け渡しの強制執行を行うという。

東急不動産は東京法務局に3000万円を供託したが(平成19年度金第252号)、もし供託をもって弁済したと主張するならば、そのまま執行文付与申し立てを行い、所有権移転登記の単独申請すればいい。にもかかわらず、東急不動産は未だに執行文付与申し立てをしていない。要するに東急不動産にとって供託は「絶対に被控訴人には3000万円を支払わない」という強い意思を示すものである。執行文付与申し立てをせず、明け渡し期限経過後にアルス東陽町301号室の明け渡しの強制執行をするために時間稼ぎしていると指摘される。

被控訴人(原告)としては東急リバブル東急不動産の騙し売りによって払ってしまったアルス東陽町301号室の売買代金の返還を受けられないまま物件だけを明け渡されることになる。東急不動産は見せしめ的に強制執行し、執行官に家具や荷物をバンバン外に放り出させようとしているという。東急不動産は被控訴人を最近話題のネットカフェ難民にさせるつもりか。私事都合で当事者尋問を延期させ、原告に無駄な出廷をさせ、その間に証拠収集するような性格の捻じ曲がった東急不動産代理人・井口寛二らしい嫌がらせである。被控訴人は胸の動悸が早まるのを感じた。

東急不動産は被控訴人を一気に倒そうと冷徹に計算してドミノを並べていた。いかに危険に鍛えられた人でも、いかに予め危険を知らされた人でも、思わず心が震え、体が震えることにより、想像と現実、計画と実行の間の大きな違いを感じないではいられなかった。被控訴人は自分を戒め、胸に浮かんだ願望を即座に捨てた。いつまでも希望にしがみつくことは愚か者のすることである。

「例えば、借家法によって更新拒絶には正当事由が必要で、期日が来てもなかなか追い出すことができないため、当事者間に何の紛争もないのに、紛争があったように装い、互譲の結果賃貸借契約を合意解除し、明渡しを一年間だけ猶予するという形で即決和解調書を作成し、期限が経過したらすぐにその調書に基づいて明渡しの執行ができる状態にしておくというように利用されがちです」(小林資明『示談の事典』ぎょうせい、1985年、23頁)。

東急不動産支払い拒否の衝撃

東急不動産3000万円支払い拒否が原告に衝撃を与えることは確実だが、それは悪い意味においてである。よく「喧嘩は最初に、最後は綺麗に」と言われるが、東急不動産は正反対の体質である。最後は綺麗に終えないと東急不動産の悪印象を原告に一生与えることになる。東急不動産が浴びるのは非難の声である。誰も味方しない。どのように考えても蛮勇でしかない。東急不動産は神風特攻が大好きなようである。特攻は集団ヒステリーの産物であって冷静な思考とは無縁のものである。

裁判所で和解が成立すれば紛争は終了したと考えるのは一般人の悪いところである。和解調書は持っているだけでは紙切れに過ぎず、尻を拭くトイレットペーパーにもならない。東急不動産は和解協議を時間稼ぎに悪用するような悪徳不動産業者である。債務名義(和解調書)を入手したことは売買代金返還のスタート地点に立ったに過ぎない。

東急不動産騙し売り事件を起承転結に当てはめると以下のようになると予想される。
起:東急リバブル東急不動産の不誠実な対応
承:消費者契約法違反訴訟で東急不動産敗訴判決
転:控訴審にて東急不動産実質敗訴で和解成立
結:強制執行による和解金回収

東急不動産代理人の願望

東急不動産代理人が和解成立後に望んでいるものは強制執行バトルかもしれない。弁護士集団がトン単位で法律文書を出し合う、泥沼のような長期戦である。東京高裁で成立した和解調書に基づく強制執行事件となれば業界の注目を集めることは必至であり、舞台の中心に立つのは他ならぬ東急不動産代理人である。

紛争は何年も荒れ狂い、その間ずっと自分は嵐の中心人物の役割を果たすことになる。勝利できれば最高だが、勝利は必ずしも最重要事項ではない。戦いを選べば結果は何であれ、弁護士は報酬をたっぷりと請求できる。自分の名前を存分に売り込み、ひと財産を築き上げる。悪徳弁護士にとって、現代の弁護士業は、これに尽きる。井口寛二は興行師のP・T・バーナムと同じメンタリティかもしれない。バーナムは「人が私のことを何と言おうと構わない。私の名前を正確に綴ってくれさえすれば」と言った。

東急不動産代理人にとっての誤算は東急不動産が実質敗訴の和解に応じて戦争が終わってしまったことかもしれない。まだ十分にミルクを絞っていない段階での早期終結は収入源が消えることを意味する。残された道は強制執行バトルのみである。

東急不動産への強制執行準備

東急不動産は消費者契約法違反で実質敗訴したにもかかわらず、開き直って3000万円を支払わなかった。西村博之(ひろゆき)・2ちゃんねる管理人のように「死刑にならなければ払わない」と嘯くかもしれない。原告が一消費者であるために、簡単には強制執行してこないだろうと高を括っている可能性が高い。

東急リバブルや東急不動産は法律さえ無視する。彼らには制限などというものは存在しない。冷酷非常な相手である。手続きの煩雑さや、回収の道のりの遠さを考えると憂鬱な気分になる。

従って予め強制執行を準備しておくことは有益である。原告は常にあらゆる場合に備えていた。必要とあれば一匹の蚊を殺すために象撃ち銃の使用も辞さない。東急不動産の和解金支払いが反故にされるのを防ぐためならば法の制限内で出来ることは何でもするつもりである。

東急不動産のような悪徳不動産業者は資産隠しをしようと思えばすぐにするため、本気で強制執行するならば「金払わないと強制執行するぞ、ゴラァ」と脅しをかけるのは時間の無駄である。さっさと強制執行しなければならない。

原告は、すぐに強制執行できるように和解調書(債務名義)の原本を弁護士に預けている。東京高等裁判所の書記官に執行文付与申請書を提出して執行文の付与を受ける必要がある。それから書記官に送達申請書を提出した後、送達証明申請書を提出する。

預貯金を差押えるためには、東急不動産の口座がある銀行とその支店名まで把握する必要がある。東急不動産の取引銀行は中央三井信託銀行渋谷支店、住友信託銀行東京営業部、三菱UFJ信託銀行本店、みずほコーポレート銀行、三菱東京UFJ銀行である。また、財産開示手続申立書を東京地方裁判所(債務者・東急不動産の所在地の地方裁判所)に提出することもできる(民事執行法第197条)。

東京地方裁判所に債権差押命令申立書をその他の必要書類と一緒に提出する。差押えようとする債権が存在するのか、あるとすればどれぐらいかを確認するために陳述催告の申立ても同時に行う。申立手数料と送達のための切手代がかかる。

裁判所が東急不動産と銀行に債権差押命令を送達することになる。差押え後、東急不動産は自由に債権を処分できなくなる。銀行から東急不動産への弁済も禁止される。差押命令送達から一週間経過すると銀行に対して取立てできるようになる。

東急不動産預金に対する転付命令

債権差押命令の申立を行なうと同時に、東京地方裁判所に転付命令も申し立てる。この転付命令が東急不動産の預金がある銀行に送達されると、その時点から、預金そのものが債権者である原告に移されたのと同じ効果が生じる。従って原告は他の債権者に優先して、預金から返済を受けることができる。転付命令には債権者が他の債権者に優先して満足を得ることができるというメリットがあるため、預金のように存在が確実な財産から債権を取り立てる場合には、転付命令を取得することが望ましい。

但し預金口座を差押さえ、転付命令が出されたとしても、銀行側から相殺を主張される可能性がある。東急不動産は有利子負債が多いことで悪名高い。その結果、一銭も回収できない恐れがあるが、それがきっかけとなって強制競売や会社更生法申請が早まるという効果を期待できる。強制執行されたことが知れ渡れば他の債権者も黙ってはいない。

東急不動産の和解金支払い嫌がらせ

東急不動産は和解金支払い条件について嫌がらせ的な条件を出してきた。東急不動産は中央三井信託銀行渋谷支店において線引小切手での支払いを求めた。これは嫌がらせ以外の何物でもない。線引小切手は銀行又は支払銀行の取引先にのみ支払われるものである。しかし原告は中央三井信託銀行渋谷支店とは取引関係がないため、無意味である。

線引小切手の意味を知っているならば受取人が銀行と取引があるかを確認しなければ振り出す意味がないことくらい分かる筈である。しかし東急不動産は原告が中央三井信託銀行に口座を持っているか、確認すらしなかった。手間隙と手数料をかけて「取り立て委任しろ」とでも言うつもりか。

東急不動産は「横線の小切手は現金化されるまで2〜3日かかります」という、どうでもいい注意事項は書くが、より重要な事実(支払銀行は銀行か自己の取引先に対してしか支払わない)を隠蔽する。まさに都合の悪い事実を隠して問題物件を売りつける東急不動産の騙し売り体質が露骨に表れている。原告は「相手の事情を顧慮せずに身勝手な条件を押し付けてくる東急不動産との売買契約を解消できて心底良かった」と語る。

そもそも小切手は一般人にとっては銀行にでも持ち込んで現金化しない限り使えないため、迷惑なだけである。加えて換金時に手数料が取られる。日本国内では小切手のメリットは皆無である。

ノーサイドと無縁の東急不動産

ラグビーにはノーサイドの精神がある。ゲーム終了の瞬間をもって敵味方がなくなるという思想だが、東急不動産には皆無である。東急不動産は訴訟中は原告宅へのアフターサービス全面拒否という嫌がらせに終始したが、和解成立後も嫌がらせ精神は健在である。トコトン負けっぷりの悪い企業である。

東急不動産は一部上場企業であるが、人間としては三流の集団である。それとも一部上場の一部とは東急不動産にとっては人間として大切なものの一部しか有していないことを意味するのだろうか。不誠実を絵に描いて極彩色で塗りたてたような会社である。

東急不動産は、そろそろクールダウンというか、もう少し肩の力を抜いてみたらどうだろうか。これまでのように相手に恨みやフラストレーションを残す対応を繰り返しては、原告が泣き寝入りしない限り、東急不動産自身もハッピーになることはない。俄か仕込みの法務の話で、しかめ面をしても、不信感を増大させるだけである。

東急不動産「和解実行に当たってのフローチャート」の誤り

東急不動産が原告代理人宛に送りつけた文書(「和解実行に当たってのフローチャート」)は不適切な表現だらけであった。
第一に東急不動産の「取引」という表現は誤りである。原告と東急不動産が行うべきものは和解条項の履行であって、取引ではない。取引とは経済又は商業行為を指すものである。
大辞泉「商人と商人、または、商人と客との間で行われる経済行為」
大辞林「商人どうし、また、商人と客との間でなされる商業行為。売買の行為」
和解条項の履行は、いかなる意味でも取引ではない。和解条項の履行を取引と呼ぶ東急不動産には何が何でも金儲けのネタにしたい悪徳不動産業者の嫌らしさ丸出しである。

第二にタイトルのフローチャートは完全な誤りである。東急不動産の文書はフローチャートと呼べる代物ではない。フローチャートflow chartは流れ図のことで、手順や処理の流れを分かりやすく、図形と矢印で表した図を指す。図形(チャート)の流れ(フロー)により、論理展開などを自然な視線の流れで見せるための図である。箇条書きの列挙はフローチャートにはならない。東急不動産には読み手の立場に立ち、理解しやすいように図示しようとする発想が皆無である。

第三に東急不動産は線引き小切手ではなく、横線小切手という表現を用いた。小切手法上の用語は線引き小切手である。弁護士を通して送付される文書に、あえて俗語を使う神経が理解できない。

原告のような一消費者には正式な言葉を使う必要がないと軽視しているのだろうか。東急不動産は原告のことを何処かの田吾作とでも思っているのか。被控訴人は侮辱されたものと思わないではいられなかった。というのは侮辱の意思が心を傷つけられた数行の文章の中に明確に汲み取られていたためである。

ビジネス文書で追伸文を平然と送りつけて反省しない住宅事業本部・大島聡仁の会社らしいと言えるが、弁護士を三名(井口寛二、野村幸代、森本香奈)も付しているのが信じ難い。東急不動産代理人はノーチェックなのだろうか。

東急不動産、和解金振込みを拒否

東急不動産は原告が求めた和解金の銀行振り込みを拒否した。和解金支払い方法として銀行振り込みは一般に行われている方法である。株式会社医療科学社が社団法人日本放射線技師会を名誉毀損で提訴した裁判の和解では日本放射線技師会が解決金420万円を医療科学社指定の銀行口座に振り込む方法が採られた(東京地裁、平成16年(ワ)第26375号)。この裁判で日本放射線技師会の代理人を務めた木皿裕之弁護士はアソシアコーポレーション株式会社の弁護士でもある。アソシアコーポレーションはアルス建設時に東急不動産のブローカー的役割を果たした井田真介が取締役となっている会社である。

東急不動産が頑迷にも銀行振り込みを拒否したため、和解金は現金払いになった。数千万円という高額を現金払いする例は少ない。どこまでも後味の悪い対応である。東急不動産にとって和解金支払いは海外旅行におけるチップ感覚である。いくらなら十分か、どのタイミングで払えばいいか。はっきり言って、お笑いである。

東急不動産が現金に拘泥する理由

東急不動産が現金払いにこだわった理由として以下が考えられる。第一に支払い時期を少しでも遅くし、利子分を稼ぎたい。銀行振込みでは前もって振り込む必要がある。

第二に土壇場で難癖をつけ、支払い金額を値切ろうと企んでいる。前もって銀行振り込みをしてしまったならば、これは不可能になる。これが原告側にとって最も警戒すべき点で、東急不動産が真面目に全額支払うか、まだまだ油断はできない状態である。

第三に裏金から和解金を支払うつもりである。東急不動産は裁判に負けて実質敗訴に追い込まれた結果、支払う和解金であることを帳簿上に記録したくないと考え、裏金から捻出する。銀行振り込みにすると東急不動産から原告側に3千万円渡った記録が残ってしまう。

この裏金からの支払いは十分考えられることである。原告側にとっては愉快なことではないが、企業経理の実態として存在することは否定しない。東急不動産がペーペーの住宅事業本部・大島聡仁に担当者面させておくことをもって東急不動産に和解に応じる意思がないと判断していたのも、このためである。大島聡仁のような無能なペーペーには裏金を処理する権限がないことは明白である。

加えて裏金からの支払いは建前上はコンプライアンス違反であり、裏金で処理するならば大島聡仁のような無能なペーペーを蚊帳の外に置く筈だからである。大島が上司の鞄持ちとして来るのような場合でも(実際、大島はメモをとる訳でもなく、文字通り鞄持ちとしてしか存在意義がない)、大島が存在する限りは東急不動産が前向きな対応をすることはないと判断できた。東急不動産が和解に応じる姿勢を見せたのが大島が出廷しなくなった控訴審になってからという事実が、これを裏付ける。

弁護士懲戒処分請求書

原告は「東急不動産代理人井口寛二弁護士懲戒処分請求書」の作成に着手する。井口寛二弁護士には法曹としての良心が欠けている。センセエ、センセエと煽てられている内に、弁護士として重要な何かを欠落したとしか思えない。原告は一端、始めた追及を簡単に止めることはない。自己の務めをきちんと果たすことが敵に対する最上の回答である。徹底的に明らかにしなければ気が済まない几帳面さからか、あるいは純粋に追及が好きなだけかもしれないが、中途半端で終わらせるつもりはなかった。

東急リバブル中田愛子・宮崎英隆に対する告訴状も作成した。詐欺は性犯罪と同様、非常に再犯率の高い犯罪である。加害者に悪事を働いたという認識が欠けているためである。原告は、あまりと言えばあまりな仕打ちに突き動かされ、歯を食いしばりながら告訴状を書きなぐった。「蒼ざめた東急を責める告訴状」。

悪徳弁護士の勘違い

悪徳弁護士が「あなたには何も後ろ盾がないのに、われわれ弁護士のようなエリートに楯突くのは無謀だし生意気だ」とまでは言わないが、ほとんどそれに近いタワゴトを並べるのには驚かされる。職業的な誇りを持つのは当人の勝手だが(弁護士であろうと植木屋であろうと自分の職業に誇りを持つ権利はある)、それほど誇りがあるなら弁護士としての評判に傷をつけるようなマネを自分でやらかすのは愚の骨頂である。

井口寛二は職業的なプライドを何か勘違いしているのではないか。エリート意識を持つということは、そのエリート意識を笠に着て勝手放題、「執行文付与の証明は公文書に限られる」というような出鱈目な嘘を重ねてもいいということではなく、逆に勝手放題を慎まなければならないということである。

東急不動産和解金支払いの不安

東急不動産消費者契約法違反訴訟の和解条項は2007年3月末までに和解金を支払うと定めたが、東急不動産が約束通り支払うかは信用できない。東急不動産は未確定という言葉が好きなため、和解金支払いも未確定にしてしまう危険性は十分にある。

過去にも東急不動産は約束を平然と破っている。東急リバブル住宅営業本部の今井由理子と宮崎英隆は2004年9月、隣地所有者に直接アルス建設当時の経緯を確認することを約束した。しかし宮崎英隆は約束を果たさぬまま担当から逃げ、担当引き継いだと自称する東急不動産住宅事業本部・大島聡仁は断りなく反故にした。

過去の経験から判断すれば東急不動産は和解金を支払わないと考えた方が正しい。今までが今までであるから信用されないのが当然である。東急不動産は過去に何度も不誠実な対応を繰り返しており、東急不動産が和解金を支払わなかったとしても驚くことではない。東急不動産が約束を守る確率は山火事の中で一缶のガソリンが引火しないで済む確率より小さい。東急不動産は過去を反省して行動を改めるということが全くできない会社である。

東急リバブル東急不動産従業員の発言が一から十まで嘘でないかと疑うだけの鋭い勘を持ち合わせない人間をことごとく騙してきたのが東急リバブル東急不動産である。東急不動産が自発的に和解金を支払えば、イエス・キリストが木の葉を魚に変えたという話どころではない大変な奇跡になる。

東急不動産和解金支払いの探り

東急リバブル東急不動産不買運動は東急不動産に和解金を支払う意思があるのか、探りを入れた。相手は流行と見栄で空気が振動しているような店には場違いであった。大分着古したジャケットに色の褪せた格好であった。飲酒のせいか、顔がカサカサに乾いていた。
「ちょっと問題を抱えていまして。話を持っていく先を探しているところです。あなたならばヒントを授けてくれると思います。話を聞くくらいはいいでしょう?ここはバーです。誰もが悩みを打ち明ける場所です」
相手が黙っているので、話を続ける。
「東急不動産は約束した通り、和解金を支払うでしょうか」
「いずれ分かるさ」
「それは、どのような意味ですか」
「いずれは分かる、という意味だね」
「今、口にしたことを今度は別の表現で教えて下さい」
「成り行きを見るということさ」
「正直に話して下さい」
「できたら、他の話ができないか」
「そこが問題の根っこです。他の話なんて存在しません。私達がどうあがいても変えられない過去に起きた騙し売りが全ての出発点になります」
「原告には敵がいる」
「もっと単刀直入に話してくれませんか」
「十分、単刀直入に話していると思うが」
「東急不動産住宅事業本部の林正裕にしろ、野間秀一にしろ、関口冬樹にしろ、大島聡仁にしろ、東急リバブル住宅営業本部の今井由理子にしろ、宮崎英隆にしろ、中田愛子にしろ、お客様相談室の藤田伸紀にしろ、原告を恨むのは筋違いです。自らの騙し売りや不誠実な対応を反省すべきでしょう」
「それだけではない」
「東急コミュニティーの積田一志も杜撰な管理や区分所有者への横柄な態度が原因です。そもそも敵のいない人間なんて存在しません」
相手はスパイが潜んでいると思い込んでいるかのように、せわしなく左右に視線を走らせた。
「原告には問題が二つばかりある」
「二つどころか、東急リバブル東急不動産の騙し売りによって百以上の問題を抱えています。だからと言って和解金支払いを拒否するのは無茶です」
「もし和解金支払いでトラブルが起きたら、電話をくれ」
「トラブル?あなたに電話をかけて何がどうなるのですか。大島聡仁よりは有能で権限を持っていることを認めますが、何があっても手も足も出せないでしょう」
「それもそうだ。じゃ、電話をかけるなよ」
「原告には手出しをするんじゃないぞ、いいな」
「何を言っているのか」
「東急リバブルか東急不動産の馬鹿共が原告の家の玄関口に立てば、蛾が瞬きもしないうちに『とっとと失せろ』と言うだろうな。相手が誰であれ、彼は屈しはしない。それが彼の信条のようなものだ」
「落ち着けよ」
「落ち着けとはよく言うな。東急不動産が和解金支払い拒否の理由付けに精を出しているというのに、我々が落ち着いていられる筈がないだろう」
「私が和解金支払いを拒否する訳でも、支払い拒否を進言したわけでもないよ。支払い拒否は法人としての東急不動産の判断になる」
東急リバブル東急不動産不買運動は大きく息を吐き出して毒づく。
「東急不動産の手口は皆お見通しなんだよ。東急リバブル東急不動産不買運動の目は節穴じゃない。ふん、東急不動産従業員という連中は無責任過ぎる。だから消費者契約法違反訴訟でボロ負けするんだ」
嵐を呼ぶ一言というものが確かにある。この一言で部屋全体が凍りついた。相手の顔からは一瞬で笑いが蒸発した。
「何をぬかすか、東急リバブル東急不動産不買運動の間抜けが。東急不動産が争った相手は原告だ。東急リバブル東急不動産不買運動がしたことと言えば、せいぜい和解協議を潰そうとしたくらいだ。東急リバブル東急不動産不買運動に勝利者面される覚えはない」
「東急リバブル東急不動産不買運動が消費者契約法違反訴訟で原告の勝訴にタダ乗りしたとでも言うのか」
「東急リバブル東急不動産不買運動は原告の手柄を横取りしただけだ」
「原告は東急リバブル東急不動産不買運動の活動に感謝している」

東急不動産支払い拒否か

東急不動産が消費者契約法違反訴訟で成立した和解条項を反故にし、和解金3000万円の支払いを拒否する可能性が浮上した。関係者は東急不動産内部の承認を得なければ和解金は支払わないと語る。
この関係者は大島聡仁のような無能な飾り物ではなかった。海千山千のプロで東急不動産の組織を知りつくし、東急リバブル東急不動産不買運動の質問をたちどころに評価して確かな知識をもって答える能力を備えていた。

「和解金の支払いには東急不動産の取締役会の承認が必要だ」
「原告と東急不動産は約束しました。ある申し出がなされ、受諾されました。一つの契約です。これくらいのことは法学部の一年生でも知っています」
「和解協議に出席した当事者は原告だけだ。東急不動産側で代表権を持つ人物は出席していない」
「井口寛二弁護士には東急不動産を代理して承諾する権限が委任されている筈です」
「何かそれを明記するものでも持っているのか?」
「聞いた風な言い方は止めて下さい。どの依頼人に対しても弁護士は代理権限をもらいます。時には、その場で決断しなければならないこともあります。東急不動産に誠意がなかったにしても、原告と東急不動産は和解協議を行い、和解条項に合意しました。約束は約束です。逃げる訳には行きません」
「まあ聞いてくれ」
「保険会社の下劣な査定人と交渉する時でさえ、一旦、約束を取り付ければ約束は約束です。街角の馬券屋だって払う時は払います。和解金支払いは井口弁護士がホラ吹き以上の人物かを実地で示す機会でもあります」
「井口弁護士は東急不動産の代理人だ。依頼人は東急不動産だ。井口弁護士の任務は助言すること、勧告することにある。井口弁護士は彼自身の希望ではなく、東急不動産の希望を実行する。和解金を払うか払わないかは東急不動産が最終的に決める」
「確かに判決で負けても開き直って払わない人もいます。まして東急不動産のような悪徳業者が和解を守ろうとしなくても無理はありません。原告への『和解するな』とのアドバイスが正しかった訳です。しかし原告は泣き寝入りしませんよ。強制執行をかけるでしょう。原告の覚悟は知っておいた方がいいでしょう」
「それに対しては林正裕と同じ言葉を返そう。『裁判所でもマスコミでも好きなところへ行って下さい』(笑)」

戦い終盤の危険

長い戦いを経験したことのあるベテラン兵士達は皆、どの戦いも一番厄介なのは最終段階という。最初の驚きと混乱より、最後の狂乱の方が危険である、と。死者の数が積み重なるに従って、殺し合いが永遠に続くかのような錯覚に陥る中盤も危険だが、それよりもっと大きな危険が終盤に潜んでいる。思ってもいなかった援軍の到着、予期せぬ危険が待ち受けているためである。これは味方が勝利に油断するせいもあるし、敵が恐怖と絶望で死にもの狂いになるためでもある。


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